ゆらゆらキーホルダーgirl


「先輩っ?奪うって?
さっきから
何言ってるか分かりませんっ」

なんだかいつもの先輩と
違う気がして、恐い。


先輩は、全然聞く耳を持たずに
わたしの服に手をかけた。


「やめてください!
先輩ってば」


わたしが先輩の肩を押して
必死に抵抗しても、先輩は
ぐっとわたしを抑えつけた。



恐い、助けて。

そう思うと
俊太の顔が
頭に浮かんで。


「俊太っ…俊太ぁ…」

涙が流れると同時に
思わず名前が口をついて出た。




「はーぁ…」

すると先輩があからさまに
大きな溜め息をついて
わたしから離れた。



「大島拓也」


「えっ?」


先輩がわたしの方を
見ずに言った。

何でわたしの元彼の名前…

「俺の兄貴だよ。
お前、兄貴の彼女じゃねぇの?
この前一緒に
歩いてんの見たんだけど」