初めて言った、
キライ…ななside…


「おはよ、俊太」

数日後の朝。


学校に行く途中で
俊太を見つけて駆け寄った。


あれから俊太はいつもどおり。

この前は何だったのかなぁ。

「だから話しかけるなって」

俊太がわたしを睨んできたから


「ごめんってば!

もぉ…上杉くん
じゃ、学校でね」

わたしは白々しく
俊太を名字で呼んで歩きだした。


「ああ。森下さん転ぶなよ」

俊太の意地悪。

わたしは聞こえないふりをして足を速めた。



と、次の瞬間に

足が絡まってドテ、
と転んでしまったけれど
気にしない。