ゆらゆらキーホルダーgirl


206号室に入るやいなや

「ねぇ、なに?
詩織って?」

はてなが多すぎて
俊太に詰め寄る。

「名前考えんの面倒でさ、
詩織でいっか!って」

「そうじゃなくて、
なんで違う名前で…」

「まぁまぁまぁ、台本を読め!」

そう言われて台本をめくってみる。

………


「俊太…
これ、ふざけてるの?」

思わず本音が。

「んなわけあるかよ!
真剣に決まってるだろ。

大まかに流れつかんだら
始めるからな」

俊太は真顔で、
ふざけてるようには見えない。

わたしのために
一生懸命書いてくれた台本。

やるしかないっ!