「ねぇ、俊太くん」 「なんですか?」 いつもふわっとした 雰囲気のななの母さんが ふと、真剣な顔で俺を見た。 「無理してはいない? この子、 俊太くんに頼ってばっかりで。 迷惑なら迷惑と 言っていいのよ」 「迷惑だなんて思ってません」 俺はななの母さんの言葉を遮って思わず強く言ってしまった。 「うん…?俊太? あ、お母さん」 大きな俺の声に ななが目を覚ました。