「・・ありがと」

「なぁ・・・

何でさっき泣いてたの?

その理由が聞きたい・・・

話してくれるまで、

この腕は離さないからな?」


・・・

言ってもいいのかな。

・・・

孝明に嫌われたくないし・・

・・・

なかなか言えずにいると、

孝明が耳元で囁いた。


「オレと離れるの、寂しいと思って?」

「?!」

驚く私。

ニッコリ笑う孝明。

「傷見て、ピンときた」

「・・・」

「オレも言いたい事あるんだけど?」

「・・・な、に?」

一つ咳ばらいをした孝明は、

もう一度、

私の耳元で囁いた。