あなたの体温で癒して・・

「ありがとう、さっぱりした」

私の言葉に、

孝明が満面の笑みを見せた。

「オレもいい?」

「あ、うん、どうぞ」

・・・

孝明がお風呂に入っている間に、

片手で、

何とか髪を乾かす・・・

・・・

う~ん、やりづらい。

・・・?!

すると、

いつの間にか、

お風呂から上がってきた孝明が、

ドライヤーを取り上げた。

「いいよ、十分やってもらった」

「遠慮するなよ。

完治するまで、お嬢様扱いしてやるから」

そう言って笑いながら、

髪を乾かしてくれる。

「・・ありがと」

「美晴は遠慮しすぎなんだよ?

何のためにオレが、美晴の傍に

いると思ってんの?

何でも頼んで」