「…先生」

「・・離したくない」

・・・

「仕事中でしょ・・・」

私の言葉で、

やっと私の体を離した。


「・・・そうだった」


「それじゃあ・・・

お世話になりました」


私は、

孝明先生に

深々と頭を下げて、

病室を出ていった。