・・・

断ろうとしたら、

先生が言わせまいと、

キスで口を塞いだ。

・・・

とっても優しく、

強引なんかじゃなく、

触れるだけのキス・・・

・・・

「そんなに焦って、

答えを出さないでくれ・・・

愛しい美晴の口から、

別れの言葉は聞きたくない。

いい返事を聞かせてくれ」


それだけ言った孝明先生は、

私の顔を優しく触ると、

病室を出ていった。

・・・

いくじなし・・・

孝明先生の胸に飛び込んだら、

前に進めるかもしれないのに・・・



・・・

でも・・・

それが、怖い・・・