そう聞きたいのに、

泣きすぎて声にならない。

・・・

泣き続ける私を、

孝明先生は、

ずっとずっと、抱きしめてくれた。

・・・

孝明先生の体温が、

体中に沁み渡るのが分かった。

・・・

心までホカホカと温かくなり、

いつしか涙は止まっていた。

・・・

孝明先生なら、

私のすべてを受け止めて、

幸せにしてくれるかもしれない。

・・・

でも、

私の冷え切った心は、

そんなにすぐ、

孝明先生を

受け入れることが出来なかった。

・・・

「先生・・・ごめんなんさい。

やっぱり無理・・・ん・・・」