「教授。前にも言った通り、

私には大事な人がいます。

優理さんとは昔の話。

結婚など、考えられません」


「そう言わず…

優理は、君の事がまだ忘れられないと。

結婚も、

君以外の男とはしないと言ってる」



「それは優理さんの

一方的な理由であって、

私には無理な事です」


オレは立ち上がり、

帰ろうとした。


「まぁ、待ちなさい。

どうかね・・・

優理と結婚してくれれば、

うちの大学病院に、

助教授として来ないか?

いきなり教授にはできないが、

君の仕事ぶりは、皆が認めてる。

悪い話ではあるまい?」