実鳥森の少年の初恋

マリモは、父さんと同じ森の精人なんだ。そう思うと
なんだか嬉しくなるジンです。

それからマリモとジンとペリドは
森の精人界への結界があると思われる
大きなクスの木の根元にきていました。

「たぶん、ここから森の精人界へ
帰れるはずなんだ。ペリドもここで倒れていたし」
ジンが考えながら言います。

(たぶん、そうだろうな。俺も気づいたらここにいたから)
ペリドが言います。

「ここから、どうやって行くのでしょうか?
たぶん、ここだとは思います。気づいたら
この場所にいましたから」
首をかしげながらマリモが言います。
かなり疲れた様子です。

「う~~ん、僕も、一人で行ったことがないんです。
覚えていないくらい小さい頃に父といっしょに
行っていたそうですが」

大きなクスの木を前に首をかしげる
2人と1羽です。

(メイに聞いてみるとわかるかもしれないぞ)
ペリドが言います。

「そうか。うん、呼んでくるよ」
思い出したようにジンは、家へ走っていきます。

「メイさんは、森の精人なのですか?」
ジンの後ろ姿を見ながら、マリモが
ペリドに聞きます。

(いや、人間だけど、森の精人と結婚して
さっきのジンが生まれているから
何か知っているんじゃないかな。
俺が森の精人界へ帰るときは、入り口を
教えてくれるって言った気がするんだ)

「そうでしたか。彼のお母さんが人間ですか。
だから、彼は人間界でも体が順応できている。うん、すごい」
嬉しそうなマリモです。