「付き合ってください!」

え?何?告白?

まただ、胸がモヤモヤする。

どうやら私は、彼氏の告白されるところに、ちょうど来てしまったようだ。

「・・・・・・」

ヒロ黙ってる。
確かにその子は悔しいけど、カワイイ。
私と比べたら、私はただのゴミで、その子は綺麗な花みたいなかんじだ。

でも、
ヒロを好きな気持ちは絶対に負けない。
答えて、ヒロ。

「ゴメン。俺好きな人いるんだ。
だから、
君とは付き合えない」

よかったー・・・って人が振られてなに喜んでんだ。
私最低。そしてごめんなさい。

ヒロから女の人が離れた時、
胸のモヤモヤが無くなった。

それで気づいた。恋愛経験ゼロの私でも。
なんかの本に書いてあった。“嫉妬”と。

私は今、あの女の人に嫉妬をしている。
普通なら、自分が嫉妬しているとわかった時、
イライラしたり、怒ったりするのだろう。
でも私は嬉しかった。

初めての嫉妬だったから。

ヒロが私に“嫉妬”を教えてくれたから。

その日は、ち~と陵とヒロと帰った。

前で陵とち~が手をつないでいたから、私もヒロと手をつないで帰った。