昔におきた嫌なことはいつまでも覚えている。

私、春井 未柚(はるい みゆ)は男の子が苦手。昔の嫌な思い出のせいで、男の子がいると気分が優れない。
だからそのために女学校に来た。わざわざ共学にしたら、私はどうなってしまうのだろうか。

学校のチャイムがなり始める。女学校だからかは知らないが、心地よいオルゴールのような音色だ。今日は入学式とあり朝からばたばたしていた。制服はセーラー服ではなくて、ワンピースに近いと思う。白を貴重とした清楚な制服だ。
「よしっ」
自分にそう言い聞かせて門となる花のアーチをくぐる。花の匂いが鼻をくすぐり、おもわずうっとりしてしまいそうだ。
入学式に向かう途中、不思議な子にであった。
髪の毛はふんわりとウェーブのかかった赤がみった茶色。目は吸い込まれそうなほどの黒の瞳。それと右目の下に泣き黒子があった…。
私とは真逆だった。私はストレートの黒髪に茶色に近い瞳。
君に見とれてしまうのは瞳のせい?それとも…。
私がその子を見つめていたら
「どうかした?私になにか?」
と君がいった。君の声はハスキーのような女性アルトみたいな声だ。
「あ…すいません。」
笑った君は花のようだった。