「あの…ごめんね、七夜くん…?
七夜くんがせっかくぼくのこと心配してくれたのに、わがまま言って、迷惑…かけちゃって…」


本当に申し訳なさそうに俺の顔を見つめる裕也。

しかしその表情は、どこか安心したような、嬉しそうな、そんな表情だった。

だから俺も本音を返す。


「気にすんなよ裕也♪
俺は裕也のことが大事なんだからさ!
それに結果的に、誰からもお咎めを受けたりとかしなかったんだし♪」


それを聞いた裕也が、俺にしか聞こえないような小さな声でつぶやく。

「…ぼくのことが、大事…」

そしてすぐに、


「…うんっ!」


と、今度は司たちにも聞こえるような明るい声を返した。


<裕也好感度、+1>


……裕也に元気をもらった俺だったが、実は、今しがた自分自身が口にした “ 単語 ” に、漠然とした不安を覚えていた。

その単語とは、『咎める』──。


意味:注意する。なじる。非難する。


──この意味に該当しつつ、つい先刻まで俺が気がかりにしていた要因…。


それは……


【選択】

A:上戸先生のことだった。
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B:翔太たちのことだった。
→【95】

C:…いや、やっぱりそんなことを気にするのはやめて、夏樹たちともっと話そうと思った。
→【236】