ブルームーン




「じゃあね……て。
どーーーすりゃいいのさぁーーーー」


そう思いっきり机に突っ伏したのは、次の日の朝。

うっかり矢野と鉢合わせしないように、いつもより15分も早く家を出てきた。

今まで生きてきた中での経験が全く生かされない出来事である。


「おっはよーん」

いつもと変わらない、陽気な矢野の登場に柄にもなく肩を震わせるほど驚いてしまった。

……これ大丈夫か、あたし。


できる限りいつも通りを装って、矢野の方を見ないようにする。
いつも通りなら、矢野と関わることはそうそうないはずなのだ。