ブルームーン



「笹原さん手冷たい。
こっちの方が暖かいしカイロ持っとけるし安定するし。
嫌?」

嫌、ってわけじゃない。

恵は大きく首を横に振った。

「よし、じゃあ出発」

にっこりと笑った裕がまた自転車を漕ぎ出す。

裕が風除けになって、さっきより当たる風も減った気がする。

竹沢くんと付き合ったらこんな感じなのかな、なんて一人勝手に擬似恋愛。

思わず調子に乗って裕の背中に頭を乗せてしまった。