ブルームーン



「これ、使いな」

渡されたのは簡易カイロ。
あったかい。

でも、持っていたら掴まれないのだ。

裕もそれに気づいたのか、少し言いにくそうに視線を逸らしてから

「ちょっと手貸して」

恵の手を掴んで自分の腰に回した。

「え、ちょちょちょ……っ」

さすがにこれは……。

言葉にならない恵は無視で裕はまだ手を離さない。