「落ちたら困るからしっかり掴まって」 「あ、うん。 ……大丈夫だと、思う」 「うしっ。 じゃあ行くか!!」 漕ぎ出した自転車は危なげなく進んで行く。 当たる夜風が肌寒い。 荷台を掴んでいる手が早くもかじかんできた。 このままで落ちたりしないかとても心配である。 「笹原さん寒くない?」 前から裕の声がする。