「じゃあ決まり。
親御さんの許可出ることを祈ってます」

「了解、頑張ります」

電話の向こう側でお互いに笑い声を聞いた。

「じゃ、そろそろ学校行くか」

「うん。テスト頑張ろう」

朝の忙しい時間帯になりつつあったのもあって、電話はあっさり切れた。

とんでもなく長電話だ。


「恵ー、起きてるー?」

母親がいつものように声をかけるのを聞いて恵は返事をした。

よし、行きますか。

なんとなく気持ちがいい一日が始まった気がする。