「ちゃんと言うから自分で言うな」 「あ、そう? でも俺も笹原さんのおかげでそこそこいけましたよ、たぶん」 「やったね」 たわいもない、本当に大したことのない話が続く。 それが楽しかった。 「笹原さん彼氏は?」 何気ない言葉のやりとりからそんな話になった。 彼氏は、も何も今までいたことすらないんですけど。 「いたらこんな時間までクラスの男子と楽しくおしゃべりしてません」 拗ねたような口調になったのは、最近周りにカップルが急激に増えてきたからだ。 はやり秋は人恋しくなるのだろうか。