ブルームーン



「何でアラーム止めようとしたら電話かけちゃうんだよ、それワケわかんね」


電話の向こうではかなり笑われている気配だ。


「俺も最初あんな言い方してごめん。
朝弱いんだわ」


「いやいや、もはや朝ですらないから。本当にごめんなさい」


もう、謝るしかない恵はひたすら謝った。
よく考えると、同じクラスの裕とはほとんど話したことがない。

……あたし、第一印象最悪だ。