ブルームーン



「おはよう、笹原さん」

テストまで後6日。

二日目のモーニングコールが鳴った。
一日だけで終わりじゃなかったことが素直に嬉しい。

「竹沢くんおはよ」

「あのさー、ちょっと頼みがあるんだけど」

布団からごそごそ出ようとしていると、そんなことを言われた。
モーニングコールしてもらっているので、返せるものなら何か返したいところだ。

「あたしに出来ることなら!」

「うん。数学、わかんないとこ教えて欲しい」

もしかして、これは頼りにされていたりするのか!

嬉しくなって、自然と笑顔になっていた。