「わ、分かってるよ! あたしだって本当に拗ねたわけじゃありませーん、ちょっと反撃してみただけだもん」
「なんだよそれ」
焦った、なんて言っているが、そんな素振りはちらりとも見せなかった。
反撃してみても、効果を感じるどころか向こうの余裕さをこちらが感じる羽目になってしまった。
「あれから勉強したの?」
「もちろん。そのために起きたんだから」
「すごっ。俺結局4時には寝た」
元々起きるつもりがなかったのに2時半すぎに起こされて、4時まで勉強できる方がすごい。
恵は2時半すぎに起きるために早寝しているのだ。

