「……はい」 アラームを止めて、手で握りしめていたはずの携帯から、不機嫌そうな男の人の声が聞こえた。 ……ん? 夢……? ぼんやりとした頭で携帯の画面を見ると、 【通話中 竹沢裕】 ――え、え、えぇーーっ!? ぼんやりとした頭が一気に目覚めた瞬間だった。