ブルームーン



「秋さんは?」

「あ、俺? 酒と煙草買いに」

「うわ、ダメな大人の典型」

後先考えず思ったことを言ってしまって後悔。
怒らせたら怖かったり……するか??

恵の予想に反して秋は眉間に軽く皺を寄せてから恵の頭を指でコツンと叩いた。

「何だその偏見は。
いーの、ちゃんとハタチ過ぎてるからね」

そうか、三つ上ということはハタチか。

今さら当たり前のことに思い至って、秋が大人だということを実感した。