ブルームーン



「もう間違い電話してくんなよ」

「うーん、分かんない。またするかも」


裕は笑いながら
勘弁してよ
なんて言って困ったような声を出した。


「二時半まで怖くて寝れねぇじゃん」

「怖くてって、そこまで言うー?
快く起きてよ。モーニングコールと思ってさ」

だいぶ無理のあるワガママだ。

こんなこと、普通初めて話した人には言えない。
裕と話していると、ずっと前から友達だったような気がしてくる。