本当はもう少し見ていたかったが、本格的に風邪を引きそうなので大人しく部屋の中に入った。 「笹原さん、星とか月とか好き?」 「好き。でも、何万光年とか何等星とかの話よりも、神話とかの方が好きかな。 あんまり詳しくは知らないんだけど」 ぼんやりと空を眺めるのは嫌いじゃない。 空に吸い込まれるような感覚に陥るから。 「そっか。じゃあ、流星群とか月食とか何かあったらまた教えるよ。 笹原さんが聞きたかったら、だけど」