ブルームーン



結局、あたしは甘えているんだ。

あたしを好きと言ってくれる存在に。
優しくしてくれる矢野くんに。


ぬるま湯にずっと浸かっていたいだけなんだ。


このままじゃダメなのに。
自分から手放すことを躊躇している。

気持ちに答えられないのに近くにいたら、きっと矢野くんを傷つける。

矢野くんはあたしに優しくしてくれたのに、あたしは矢野くんを利用して、矢野くんを傷つけるのか。

自分本位な気持ちで矢野くんを振り回すのか。