ブルームーン



「見た目は普通の満月と変わんないんだけど、満月って普通一月に一回じゃん。
でもたまーに今月みたいに一月に二回くることもあるの。
その一回目をファーストムーン、二回目をブルームーンって言うんだって。
見ると幸せになれるっていう言い伝えもあるくらいだから、笹原さんに見せたいと思って」


見ると幸せになれる……か。

「幸せになれるかな??」

床に座り込んで窓にもたれながら月を見上げた。

「さぁ。それは知らね
まだファーストムーンだしな」

笑いながら言った裕に電話の前で頬を膨らませる。

「もー、そこは嘘でも幸せになれるよ、とか言ってよ意地悪」

「だって知らねぇもん」

電話の向こう側で裕がさらに笑っているのが分かる。