ああ、それは。 「連絡網。何かの時に役に立つかなって、全員の電話番号登録しといたの」 今回はそれが仇になってしまったが。 「ああ、なるほどね。 笹原さん、今外見える?」 突然そう言われ、ベランダの方に移動してカーテンを開けた。 決して都会ではないこの辺りは、街灯と自販機の灯りがポツポツと見えるだけである。 「空見てみ。超綺麗」