静穂の助言のおかげもあってかなくてか、それからは矢野と話すときの変な緊張は無くなった。
今まででは考えられないくらい、向こうが積極的に話しかけにくるので自然と話す回数も増えて、彼を知る機会も増える。
近くで見る矢野は、やっぱり恵が今まで感じていたのと変わらず、
明るくて元気で人懐っこくて、笑顔が可愛い男の子だった。
「矢野、かなり積極的だね」
静穂が珍しく興味がないことはなさそうな顔で言う。
「うっさいよ、お前は。
だって俺から話しかけないと笹原さんからは話しかけてくんないし」
意外や意外、ほぼ正反対の所にいるこの二人は同じ中学だったらしく、矢野は静穂が話す数少ない男子の1人だ。

