薄暗い部屋の中…。だが、1人の少女にとっては人の集まる明るいギルドだ。

-ギルド内-
「こんばんわ。今日はなにかいい収穫ありました?」
「いえ、全然です(^^;)そちらは?(・ω・)?」
「こっちもです(‥;)でも@モグさんいつも良い収穫してますよね。そんな事言って(^^)」
「そんなことないですよwwいったん情報入手しに行きます(^^)ノシ」
「了解(^^)ノシ」
何気ないゲーム内のギルドチャットの会話そこでの少女はHNを@モグと名乗り少年の姿でギルド内を歩き回っている。少女いや少年はここでは名の知らない人は初心者ぐらいだ。
「あっ!@モグ様だ(^^)」
「@モグさんバンワー(^^)」
「ども、ありです☆」
少年は街にある最強ギルドの最強プレイヤーとしてそこにいる。
「あ、イケ」
少年は一人の少女のアバターを見つけると駆け寄った。
「モグか…。また情報収集か?」
そのアバターの顔はおっとりしたキレイ系なのにソレを台無しにする男口調だが、この少女も伝説として語られる存在である。その伝説とはレベルはそれほどだが情報収集能力は人しれぬもので、あったことのある人間は少ないという。
「そ。話が早くて助かる。だから一緒に来てよ。」
「僕も暇じゃないんだけど、どうしてもって言うならいいぜ。」
素直ではないが悪い奴ではないので度々一緒にPTを組んでいる。

-森にて-
「情報は集まったのか?」
「十分。僕を誰だと思ってんの?」
森の最深部。誰も知らない情報を元にレアアイテムをGETしにきた。
「ドロップ確率は35%で敵との遭遇自体が45%だ。」
自分で調合し生み出したPCぽいものでデータを@モグに見せるイケ。遭遇自体が難しいらしい…。が、@モグ達は余程の強運だったらしく敵遭遇+レアアイテムドロップを見事成し遂げた。
2人でドロップしたアイテムを分けあってPTを解散し@モグは街へ戻る。

-ギルド内-
「あー@モグ様だぁー(^ω^*)」
「やぁ、こんにちわ ^^*」
ギルドに戻れば有名人のように名前をいろんな人に次々と呼ばれる。
「モグッチー良いアイテム手に入れたんだー?」
@モグが後ろを振り返ってみればそこにいたのはチャラそうな男のアバダーがいた。此奴は良い奴とも悪い奴とも言えない奴だ。上級プレイヤーから情報を奪いそのくせに一般プレイヤーに安い値段で情報を取引する情報屋。伝説の情報屋イケとは犬猿の仲だ。
「残念だが今回オレに残ってる情報はドロップアイテムと入手場所だけだよ?」
「それだけで十分。どうせ相手は一般プレイヤーだしさ」
会話が終わればいつのまにか情報が抜き取られている。手際の良さに感動するほどだ。@モグはため息をつく。
「モグシャーン。」
@モグは不意に声を掛けられるもこの独特の呼び方ですぐに誰か分かったようだ。彼女は精霊使いリルリル、風の精霊を使うことが多いため風の魔導師と呼ばれている。
「リル?どうかした?」
「リルリルね、モグシャンがイケしゃまとお出かけしゅるって聞きましゅて…。」
ちなみにリルリルは喋り方と情報伝達の遅さは頼りないがダンジョンでの強さは一目置かれる強くて可愛いマスコット的存在リルリルなのだ。
「ごめんねー…今帰ったところなんだ。」
「しょんなー(´・ω・`)」
「あ!でもほらリルのほしがってたアイテムドロップしたからあげるからそんなに落ち込まないで(*^^)/(><。)」
「やったー(*´∀`*)」
゛プレゼントが@モグからリルリルに届きました。"