「帰ろっか。」

そういいだしたのは美羽だった。

「そうだね。暗くなってきたし。」

「今日、ありがとね。

話聞いてくれて。」

「ううん。全然。」

「少し・・・気持ちが楽になった。」

「そっ?よかったな。」

「・・・う、うん・・・。」

涙が少し見えた。

もしかしてつらいのか?

そう思ったけど

結婚が決まったらふつう喜ぶだろう。

そう思った。

やっと美羽の家の前に来た。

そして

別れるとき、

美羽は急に表情を変え、

「隼っ・・・あのっ・・。」

と俺の名前を呼んだ。

「何?」

「私っ・・・結婚・・・したくないのっ・・。」

「え?」

「助けて・・・っ。」

泣きながら美羽は俺に助けを求めた。

俺は頭がぐちゃぐちゃになった。