「うふふっ。」

「なーに笑ってんの?美羽。」

「うーん?

何か、楽しくって。」

「でも、これから大変だぜ?

それでも俺についてくるのか?」

「うん。隼じゃなきゃダメなの。」

きゅーん。

かわいいな、おい。

「それに・・・」

「??」

「あいつとなんか結婚したくない。」

「美羽・・・。」

「ねぇ、それよりさ、

どこに逃げるー?」

「うーん・・。

俺んちでも来る?」

「へっ!?隼ん家!?」

「あっ・・・いや?」

「ううんっ!

めっちゃうれしいっ!

でも、いいの?」

「何が?」

「お家。

家族の方がいるんじゃないの?」

「ああ、俺一人暮らしだから。」

「えっ?

お家のかたは?」

「アメリカにいるよ。」

「あ、あ、アメリカ!?」

「うん。

新婚旅行の続きだってさっ。」

「おもしろい人なんだね。」

「うん・・・。

変な人だよ。」

「あはは。」

彼女が笑ってくれる。

それだけで十分だった。