「美羽っ!」

「あ・・隼っ。」

もう実は結婚式当日だったりする。

「これ・・・似合う?」

ウエディングドレスの裾を

持って美羽は俺に聞いた。

「似合ってるよ。すごく。」

「ほっ・・ほんとぉ・・?

うれしい・・・っ。」

「あれっ、理央さんは?」

「え・・・。

あぁ・・・

あの人ならまだ来てないわ。

どこにいるのかもわからない。」

「そー・・なんだぁ・・。」

「うん。」

「じゃあさっ、」

「?」

「・・・逃げちゃおっか?」

「へっ?」

「ここから逃げちゃおーよ。

結婚・・・

したくないだろ?」

「・・・!

うんっ!」

「じゃあ、さらうよ?」

「うん。

さらって。」

ここから少し危険な

逃亡生活が始まる。