すぐにわかった。
殺ったのは、この人だ。

「はにゃ~?いのえる?」

動かなくなった血塗れの人達なんか目に入っていない。

俺の視線が血塗れの人達に向けてるのに気付いて、やっと気が付いた口調で

「んー、面倒だから死んでもらっていいかな~?」

額に黒い銃口。
バイトの時と同じ陽気な笑顔を向けられている。

この人達みたいに殺される。

この人なら殺せる。

声を出したくても何かが詰まったかのように上手く出せない。