あの将吾が教えてくれた秘密の教室。
中に入るとやっぱり将吾は先に来ていた。
「遅かったね。」
「ごめん、ちょっとな。」
「葵、こっち来て。」
そう言って将吾はピアノのカバーに手をかける。
「ピアノ、弾いてくれんの!?」
「ああ、聴いてほしいんだ。いいかな?」
「もちろん!!」
俺は駆け寄って、将吾は鍵盤に手を添える。
奏でる曲は、『渚のアデリーヌ』。
俺は音楽のことよく分からないけど、この曲に引き込まれた。
そしてその音を奏でる将吾に魅了された。
音は優しく、確実に俺の耳を侵していく。
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