宛てがあるわけでもなく、将吾と並んで歩くだけ。
それでも隣でいれるだけで、なんか楽しいんだ。
「葵、何笑ってるの?」
「ん?俺、今すげー幸せだなって。だってさ、」
「?」
「将吾が一緒なんだし。」
あれ?
思った事そのまま言っちゃったけど、よく考えたらかなり恥ずかしい気が……。
「葵……」
将吾の手が伸びてきて、俺の頭の上に置かれる。
「あんまり俺を調子づかせると大変な目に遭うよ。」
「大変?」
「うん。俺も男だからね。」
将吾が耳元で、
「今この場で襲っちゃうかも。」
と囁いてきた。
「え………」
「顔、真っ赤だ。」
「しょ、将吾が変なこと言うからだろ!」
「変なこと?本当の事だよ。」
隣の将吾から若干距離を取る。


