D組の人かな?
「あの!」
男子生徒はダルそうに振り返った。
「榊ってどこ行ったか分かる?」
「…榊……お前、榊の知り合い?」
「知り合いってか友達。」
「友達……?」
ダルそうだった男子生徒は急に興味を示したようで、俺を見て笑みを浮かべた。
「アイツの友達だって?」
「う、ん……」
「へぇ」
ジリジリと俺に歩み寄ってくる。
なんかすっごい見られてるんだけど……
「何だよ?」
「いや、お前に興味が湧いた。名前は?」
「…神崎 葵」
「葵ね。俺は遠山 蓮(トオヤマ レン)、蓮って呼べよ。」
偉そうに言った蓮は、グイッと体を伸ばし再び教室へと入っていく。
「あ、榊なら図書室だぜ。また今度、ゆっくり話しようぜ。」
意味深な笑みだけを残し、蓮はダルそうに消えていった。
…変な奴。
まぁいいや。
榊の居場所分かったし。
てか、榊っていつでも図書室にいるんだな。
遠山 蓮の存在を大きく意識する事もなく、俺は図書室へ足を進めた。


