昼休み、ちょっと緊張した気持ちを携えてD組の前へ…。
やっぱりやめようかな…
いやいや!
デート誘う前の女子か、俺は!
普通に飯食うだけだし!!
意識する必要なんてないわけだし!!
ふぅ、と息を吐き出して教室の中を覗く。
あれ?
榊いないな……
隅々まで見たけど、そこに榊の姿はなかった。
「なぁ、」
突然後ろから肩を叩かれた。
振り向くとダルそうな男子生徒が一人。
俺を見下ろす形で立っていた。
背高っ……
榊より高いかも。
「そこ、邪魔なんだけど」
声をかけてきた男子生徒は、冷たい目をして言った。
確かに教室の入口を俺は塞いでいた。
でも……
前から入れば良いじゃんか……。
「…ごめん」
一応謝ってその場をよけると、男子生徒は無言で中へ入っていく。


