「あやつの様子でも見に行くか。」 静乃の部屋に行くと、疲れたのかグッスリと寝ている姿があった。 「いったい。お前は、どこにいるんだ。」 すぐそこにいるはずの静乃は… なぜだか、遠くに感じた。 平和だった今までは、無残にも狂っていった。 もうこの時から、 静乃の目には光が無かったのかもしれない。 そう気づいたのは、かなり先の話だった。 闇へと突き進んでいることに誰も気付いてはいない。