「余合、何かあった?」


蒼先生が、私の側まで泳いで来てくれた。




「せんぱーい、鬼ごっこしてるんだから、ちゃんと追いかけなきゃ!」


女子部員の子が、私の水着を高々と揚げて、遠くから叫んだ。



「あいつら…。

男子部員、全力で水着取り返せ!」


蒼先生の怒鳴り声を聞きつけた男子たちは、女子部員たちを追いかけていった。



クラスメイトの男子も追いかけに行こうとしたら、蒼先生が止めた。


「お前は、砂浜にあるタオル持って来てくれるか?」


その子は蒼先生の言うとおり、砂浜へ向かった。





「梨香、他の海水浴客にも気づかれてるけど…沖に逃げるか?」


周囲を見渡すと、見知らぬ男性たちが私を見てニヤニヤしている。


その視線は、すごく嫌なものだけど…


「私、泳げません。」


「じゃあ、少し我慢するしか無いな。」


「ご迷惑、おかけします。」


「迷惑だなんて思ってないよ、思いがけずに梨香の手ブラ拝ませてもらえたし。

でも、次は2人きりの時が良いな。

その時は、その手も外して欲しいけど…。」


「先生の、エッチ。」


「うん、エッチだよ。

梨香の水着に欲情するくらいだし。」


もう…、少しは否定してよ。