「先、行ってて。」


蒼先生は、私から視線をそらして言った。



「先生も、さっさと海に入って行った連中と一緒?」


「教師が生徒の水着見て、欲情しちゃダメでしょー?」


男子たちが集まってきて、蒼先生をからかう。



「お前ら、黙れ。」


蒼先生は顔を真っ赤にして、海パンを押さえてた。


あ、そっか…。


私は、男子たちの策略にはまったらしい。




「あの…みなさん、あまり先生をいじめないでください。」


「僕を苦しめているのはお前だ、余合。」


アンジェ、何か失敗だったみたいだよ…。





そんな状況をレンズ越しに見ていた人がいたなんて、全く気づいていなかった。


そして、女子部員の2人が私を睨んでいたことも…。






カナヅチなりに、海の中で泳いで…もとい、歩いてみる。


蒼先生は、離れたとこで男子と泳いでる。


そばにいたかったのに、ダメって言うんだもん…。


さみしいな…って思っていたら、すぐ後ろに人が近寄ってきた。