「リコ、これから2年間よろしく。」


そう話しかけてきたアンジェと、ハイタッチを交わす。



あ、アンジェのピアスがまた増えてる。



「ごきげんよう、アンジェ。

またピアス増やしたの?

もう、つけるとこ無くなっちゃうわよ。」



そう言ったら、アンジェは口の端だけで笑った。




「これで蒼が副担任に納まったら、リコとしては最高でしょ?」




アンジェには初デートを目撃され、蒼先生と付き合っていることがバレてしまった。


他言しないって言ってくれたのは、本当にありがたい。


彼女に好きな人ができたら、困難な恋でも応援しようと思った。




「蒼先生は、理系に行くって噂流れてたから…どうかな?」



さすがに、クラス編成表には副担任の名前までは書かれていない。