私より20cm程背の高い彼女は、私を見下ろし言った。



「アンタが、アークエンジェルか…。

大天使というより、チビ天使ってカンジね。」


彼女が、口の端で笑う。


『ダークエンジェル』の彼女に対し、誰がつけたのか私は『アークエンジェル』なんて呼ばれている。




それにしても…


「山田さんこそ、ダークエンジェルなんて異名は似合いませんわ。」



私がそう言うと、彼女は私の肩を壁に押しつけた。


「次に苗字で読んだら、殴るから。」



確かに彼女の顔立ちでは、日本の苗字は似合わないけど…、そんなに嫌なのかな?


「では、なんとお呼びいたしましょう?」


「アンジェで…良い。」


コレが私とアンジェの…、出会いだった。