「ツバメは無理。

あいつは元々梨香さんをライバル視してたっていうし、先生の恋人だって知った瞬間、ブチ切れてた。

あ、でもスズメは協力するだろ?」


脩一がそう言うと、楔が少し眉間にしわを寄せた。



感情を表に出さない楔も、こんな表情もするんだ…。



「スズメ誘うの?酷だよ。」


「それでも、早いとこ解決させた方がスズメのためだろ?

そうすれば、あの子も早く次の恋に移れるかもしれないし…。」




2人の会話に、僕は割って入った。


「スズメに梨香探しをさせるのが酷って、どういうことだ?」


「はぁ?気づいてねぇのかよ!

鈍すぎだろーが…。」


脩一にそう言われ、楔にため息をつかれて、僕はやっと気がついた。



ツバメ同様、スズメも僕のことを想っていたようだ。



「ツバメはともかく、スズメにそんな素振り無かったけど?」


「告られても、困るでしょ?」



確かに、10も年下の子を恋愛対象としては見れないな…。