「脩一、悪いが桜小路の話を詳しく聞かせてくれないか?」



梨香が生きているのなら、逢いたい。



会って謝りたい、許してくれなくてもいい。


ただ、謝りたい…。





「自警団で、梨香さん探しを引き受けましょうか?」


その声に振り向くと、楔がいた。


「昨日はありがとう、早速使わせてもらっているよ。」


貰った袋を見せると、彼女は軽く頷いた。


「松戸を通さずに勝手に引き受けたら、マズイんじゃないのか?」


脩一が、心配そうに言う。


「峻兄さんの許可なんて、いちいち要らないわ。

私たち、蒼先生に迷惑かけたのだから…報酬だって要らないくらいよ。」



報酬って…コイツら、金取って探偵まがいのことまでしてるのかよ?




僕が、唖然としていると


「報酬っていっても、現金じゃナイっすよ。」


脩一が、あまりフォローになってないフォローを入れた。




「とりあえず人員は、私と哲也君…脩一はどうする?」


「やるに決まってるだろーが。」


「まぁ…3人だから、ちょっと時間を頂戴。」


楔がそう言うので、ちょっと気になった。



「桜小路の双子は?

あいつらだって、自警団だろ?」