気がつくと、病院のベッドにいた。



首を傾けると、アンジェがいた。



「ずっと、ついていてくれたの?」


「さっき戻ってきたばかりだよ、会社のこと調べてたからね。」



ホントは、私がやるべきことなのに…。




大変なことが起きると、いつも真っ先に倒れる。



両親を亡くしたときも、そうだった。



家のことも、会社のことも、人任せにしたからツケが回ってきたんだ…。



「会社を乗っ取った相手の苗字、蒼っていうんだって。

それと、やっぱり妊娠してるって…。

私には、蒼がリコのこと散々利用して玩んだ挙句に捨てたとしか思えない…。」




そんなこと、ないよ。

蒼先生には、きっと事情があったんだよ…。



そう言いたかったのに、声にならなかった。




現実が、私に重く圧し掛かる。



私は、どうしたら良いの?