蒼先生は、腕時計に目をやると


「そろそろ、帰らないとな…。」




運転席に戻り、家の前まで車をつける。




「チョコありがとう、おやすみ。」


「ねぇ…先生。」


「ん?」


「キス…しないの?」



修学旅行以来、全然してないよ。




「たまには、梨香の方からしてよ。」


「私が…?」


今、絶対に顔真っ赤だよ。





「ほら、早く。」


蒼先生が目を閉じて、キスを待つ。




軽く…ホントに軽く、ちゅ…ってキスした。


キスのあと、蒼先生と目が合った。




「梨香、可愛いー。」



そんなこと言われちゃったら、すっごく恥ずかしくなって…


「ま…また明日っ。」


走って、家の中に入った。