蒼先生が、草原で寝転がる。


「こうして見ると、視界全部が星だな…。」



蒼先生が、ホントに綺麗だ…なんて表情で星を眺めているから、ほんの少しだけ…邪魔したくなった。


   


蒼先生の目の前に手をかざす。


「余合、何してる?」


「あ、あの、えっと…、つい出来心で…」


「邪魔したくなった?」


蒼先生は寝転んだまま、首を傾けて私を見る。


頷くと、蒼先生は


「正しい邪魔の仕方、教えてやる。」


そう言って起き上がると、私を仰向けに倒した。





私の目の前には、蒼先生の端整な顔が…息がかかるほど近くにあった。


鼓動が速まり、顔が紅潮していくのが分かる。


「こうすると、星が全く見えないだろ?」


私は頷く。


蒼先生は、私の火照った顔どころか、胸の高鳴りにも気づいていないようだった。


少し、ほっとした。